自宅投資戦略研究室

自宅マンション投資で資産形成をいかにうまくやるかを研究するブログ

2017年東京のマンションはバブルなの?崩壊するの?

東京のマンション価格はバブルなの?

住宅ジャーナリストの榊淳司は最近複数のメディアで自宅マンションも収益不動産もどっちもバブル崩壊との見方を示しています。本ブログの自宅投資スタンスとしては、今のところ価格は天井圏だし値下がりの傾向も見られるけど、需給は底堅いので全然買いのスタンスでいます。なんで買いスタンスなのか、バブル市場についてちゃんと整理していこうと思います。

マンションの「局地バブル」はもう崩壊寸前 : 深読みチャンネル : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 1/5

マンション、上がりきった価格がもうすぐ一気に下落→バブル崩壊へ…これだけの兆候 | ビジネスジャーナル

 

そもそも日本のバブルって何が原因だったの?

プラザ合意でドル円がーとかの下りから話す学者は多いですが、シンプルにいうと不動産担保ローンと金融引締めの失策が直接的なバブル崩壊の原因です。当時は不動産をフルローンで借りて、その不動産を担保に不動産をさらに買っても、不動産価格が上がっていたのでどんどん銀行は貸していました。そんな風に市場にお金があまり始めると資産インフレで株と不動産はさらに上昇した所、これはヤバイと思った日銀が急激な金融引締めを行ったのがバブル崩壊です。

 

これまで銀行は貸しまくってたのに、貸しはがしにかかったので借りまくってた人は「えっ?」って感じで返せないから不動産や株を売却しないといけなくなり、連鎖的に信用縮小が発生してしまいましたというストーリーです。

 

昔のバブルと今のバブル(?)は似ている?

シノケンを始めとした収益物件をサラリーマンにフルローンで売りつけるのが流行っているので若干似ている部分はあります。今後数年かけてフルローンでアパート経営とかやっちゃってる人は痛い目を見ると思います。自宅居住用に関して言えば、建築コストが上がったことでデベロッパーの利益が出づらくなり、供給が押さえられるもファミリーの需要はある一定あるので意外と市場は安定しているように見えます。住宅ローンは異例の低金利、むしろ減税で儲かっちゃうくらいなので買おうと思ってた人は買いやすい状況が来ており、2014年・2015年の価格上昇はその影響が強く表れたのだと分析しています。

 

バブルの時と似ていること

  • フルローン・オーバーローンが随所に見られる

 

バブルの時と異なること

  • 自宅は供給が抑えられているので価格は安定している
  • 低金利による価格上昇はすでにピークアウトして横ばいor微減

 

不動産経済研究所で出している首都圏マンション販売戸数のレポートでも、新築マンションは低調だけど在庫圧縮が出来ているし、東京のアッパーミドル層の需要は底堅いのは肌感で感じている。

発売は 3.3%増の 2,310 戸。契約率は 68.4%と低調も在庫は圧縮進む。

https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/277/s201702.pdf

 

逆に問題に感じているのは、低品質な住居のストックが増え続けていることで、住まいの二極化は進むと思っている。

 

日銀は金融引締めができるのか?

バブル崩壊の原因は金融引締めでしたが、今の日銀が金融引締めできるかというとほぼ0%ではないでしょうか。人手不足で名目GDPは回復基調となりアベノミクス成功かといった流れはあるものの、アメリカのような強い経済には程遠く、可能性のあるシナリオは生産性が爆発的に伸びるか女性の労働参加率がほぼ100%近くになるかの2つだと思っています。どっちもかなり夢見がち

 

「物価上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する」とのコミットメントを打ち出している。

2月末マネタリーベースは433.6兆円、2カ月連続で減少=日銀 | ロイター

国債も株も買いまくって必死に物価上昇を達成しようとしているが、そうは上手く行っておらず、こんな状況下では当然金融の引き締めなんて出口戦略が議題にあがってくることはないのです。

 

まぁ政権が変われば日銀の政策も変わるかもしれないので、確定的なことは言えませんが、金融引締めを実行するためにはインフレが前提条件なのにやっとそのスタートラインに立ったかと思えば団塊の世代が大量退職するということで先行きは明るくありません。

 

だから東京のマンションは高値でもバブルではない

これ以上価格が高値を追うということはないと思いますが、大きく下がることもないと考えています。そもそも新築マンションの契約率は高くなかったし・・・。というわけで、バブルでもなければバブル崩壊もなく供給が劇的にも増えないのでじわじわ減ったり横ばいで推移すると思います。

 

三大都市圏・主要都市別/中古マンション70㎡価格月別推移
2月 首都圏 前月比+0.4%の3,583万円 ここ3ヵ月間で目立った動き見られず
東京23区や大阪市、高値圏にて方向性が乏しい展開 名古屋市中心部は上昇傾向を維持

https://www.kantei.ne.jp/report/70m2/259

 

こういうスタンスでいるので、自宅投資では地に足の着いた物件であれば問題ないと考えています。アベノミクスは成功するといいですね。ほんとに