これから東京は中古マンションを買うのが当たり前の時代になる?
首都圏中古マンションの成約数が4ヶ月連続増加
新築販売数に比べると首都圏の中古マンションは2016年から絶好調の市場環境で、2017年年明け早々に良いニュースをかっ飛ばしている。
同月の首都圏中古マンション成約件数は2,993件(前年同月比17.7%増)と4ヵ月連続の増加、2ヵ月ぶり2ケタ増となった。
首都圏中古マンション、成約件数2ヵ月ぶり2ケタ増/東日本レインズ|R.E.port [不動産流通研究所]
中古マンションが伸びたのは新築が天井だから
僕の考えでは新築マンションの価格は、需要の上限にまで達している物件が多数あります。その結果、需給の関係で新築マンション市場は発売戸数と成約件数が減り、中古マンションに需要が流れ込んだという構図をイメージしています。
2017年の東京マンション市場のイメージ
東京の新築マンション:高品質・高価格
東京の中古マンション:コスパ重視・デザイン重視
2016年11月の新築マンション発売戸数が22.7%減はマンション価格暴落の兆しなのか? - 自宅投資戦略研究室
この構図が示しているのは、需要は堅調ですが新築至上主義という幻想はいくらか消えて、中古マンションを買うという選択が定着しつつあるのではないでしょうか?
首都圏中古マンションの成約・新規登録件数の推移
実際、中古マンションの成約数が前年同月を上回るペースなので首都圏中古マンション市場は好調といえます。ただし、売出の増える角度に比べて、成約の伸びは弱いので、市場には在庫が多数残っているため中古マンション価格は横ばいか下落傾向にあると思います。
成約㎡単価の前年同月比
やはり東京都の上昇が一番大きいです。意外にも千葉や埼玉の上昇が強く、横浜・神奈川の上昇がゆるいことから見えてくるのは、金額の値ごろ感が調整されていると思います。横浜・神奈川はすでに東京並に高いので、都心部の新築を諦めた人の購入対象にはなりえなかったのではないでしょうか。
つまり、今後の自宅投資は価格感も重要な要素になってくると考えています。
ファミリー売却用の自宅マンションの場合は、上限が6000万(年収800万〜1000万の人向け)になってきます。
でも、中古マンションをいきなり買うの怖い
新築と違って中古マンションの場合は、見えない部分の劣化やマンション管理や住民の問題などチェックすべき項目がたくさんあります。
外壁のひび割れくらいは外から見てもわかりますが、配管の劣化がどうなってるかとか、それの修繕コストが賄えるだけの長期修繕計画の進捗があるかといった点も確認しないといけません。とても大変です。
中古マンションの基本性能は低いことが多い
リノベーションでイケてる物件が見つかったとしても騙されてはいけません。
構造の基本性能が低い場合があります。
例:窓が断熱になっていない割にでかくて冬寒い
ほかに中古マンションの15畳以上の広々としたリビングも基本スペックが新築に比べて劣る場合があります。アウトフレーム・ハイサッシ・ワイドスパンのマンションは最近の仕様なので、そもそもの15畳の天井高が20cmくらい違ったり、採光や開放感といった基本性能が新築マンションの方が高いことも多いです。
基本性能の高い新築マンションはお買い得
中古マンションは市場価格で購入できることが大きなメリットで、新築マンションは新築プレミアムを負担するデメリットがあります。しかし、基本性能が高い新築マンションというのは市場にとってかなりユニークな物件で需要があります。
中古のiPhone6を買う人もいますが、最新版のiPhone7を買う人がある一定数いることと同じです。
中古マンションの市場拡大は始まったばかり
まだまだアメリカやイギリスのように中古不動産の流通は活発ではなく、リノベーションも流行り始めたばかりです。統計情報をみると今後も活発に中古マンションの取引が行われることは見えているので、新築でも中古でもリセールバリューを意識した物件であれば損することはあまりないと考えています。
資産性の高いマンションとは?
- 駅歩5分以内
- 2路線以上利用可
- 大規模マンション
この辺を押さえていれば新築・中古を問わず損しづらい物件を買うことができます。
さらに2020年〜2030年の再開発計画とオフィス供給を考慮すると、注目エリアの渋谷・虎ノ門・東京にアクセスが良い「大井町」なんかが資産性が高そうです。
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